高知・松山巡検①

47都道府県踏破というのは特に理由もないが達成したいものである。
そんな訳で香川以外未踏であった四国への巡検を実行した。

 

今回の旅行も飛行機を利用した。
往復飛行機&素泊まり2泊(1泊は温泉旅館)で33Kの爆安ダイナミックパッケージを売ってくれた赤組には感謝である。

旅行先多動オタクは行動時間を最大にするために早朝から行動を始めるのだ。
今回は(電車での各種行き方に飽きたため)初めて空港連絡バスというのを利用した。運賃は電車で行くより300円近く高く所要時間でも劣るものの、乗れば出発ロビーまで連れていってくれるのでこれはこれでいいものである。
乗客は北千住で18人くらい、千住大橋で5人くらい乗車していた。三が日終わって朝イチの下り便を使う人はこんなにもいるのか…?

バスは入谷から首都高上野線に乗り、芝浦JCT台場線湾岸線を経由して、時間通り羽田空港第一ターミナルに到着した。

 

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前回の福岡長崎巡検の際に遭遇した「人がほぼいない羽田空港」というのは新コロちゃんによる異常事態であったようである。早朝6時過ぎにもかかわらず出発ロビーにはそれなりの人が存在していた。
彼らが帰省客なのか重度の出張族なのかは不明だが、少なくとも普通の客は多くいるものだと思われ。
時間に余裕があったので屋上で時間を潰そうとしたが6時半から解放ということだったので、諦めて大人しく保安検査を通過した。

 

保安検査過ぎてから搭乗開始までの時間は虚無の時間である。飛行機にはあまり興味はなく、空港施設に明るいオタクでもないのでやることがない。
エアポート飯おじさんをして搭乗までの時間を潰した。

 

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日の出前の羽田は好い

搭乗口は82番と案内された。天下の羽田空港とは言え80も搭乗口があるわけがない、つまりはボーディングブリッジがご用意できませんでしたということだ。

 

エアポート初心者おじさんなので、バスで飛行機までご案内は初めてである。札幌市営地下鉄東豊線を彷彿させる街中では有り得ないサイズのクソ幅広バスに詰め込まれると、非日常を感じられて非常にテンションが上がるものである。

 

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ドナドナされた先はぼく管でスカイマークをよく停める場所である(偏見)、北ウイングの更に北の端である。なぜ南ウイングからはるばる北の果てまでバス移動なんだとは思うが、車窓で満喫できたのでこれはこれで良いものである。
機材は738、乗客はバス1台でどうにかなった程度の人数なので30人はいない程度であった。

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地上からの飛行機は良さが高い

 

いつも通りDから離陸し、本牧江ノ島、沼津、浜松、紀伊半島辺りを通って高知空港へと着いた。

 

 

 

高知空港からは最近完成した高知南道路を経由する空港連絡バスが便利である。ごめん・なはり線でも行けるらしいが、1キロちょっと歩いてそこから時間1本の列車となれば鉄道オタクでもとてもご利用にはならない。

はりまや橋で降車し「MY游バス1日券(1日1000円)」を購入して路面電車へと乗り換える。この「MY游バス1日券」というのは「MY游バス」というバスに乗れるようになる乗車券に路面電車市内乗り放題や各種施設の割引などが特典で付いてくるものである。詳しくは後述するが、桂浜と五台山に行く場合であればこの券がおすすめであるものの、それ以外であれば別の券を使うべきであるといった変な券である。

 

 

観光地を巡りつつ街を楽しむというのは常に時間に追われるということである。
はりまや橋から路面電車に飛び乗りまずは高知城に行った。高知城高知城前下車徒歩1分である。

 

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城、本丸が離れたところから綺麗に見えるということはそれなりに高い所にあるという事でもある。つまり登らなくてはならない。どこが平城やねんといった趣の無限の階段(大げさ)を登り、本丸へと向かう。

 

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高知城本丸は数少ない現存天守の一つである(全国で12カ所らしい)。熊本城のような鉄筋コンクリート製エレベーター付き天守ではないため、バリアフリーのバの字もない超急階段が残る建物である。

 

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この角度の階段が5段くらいあるので荷物は置いていくべきである

 

上からは高知市街地を360度楽しめる。良い場所である。

 

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これを見て分かるように、高知は山に囲まれた極めて狭い場所に広がる街である。県都としては47都道府県の中では群を抜いて”山が近い街”であることは間違いないと思う。
そのせいであるかは不明だが、かなり高層ビル・高層マンションの数が多いようにも見える。正直言ってここまで都会的な建物があるとは思っていなかったので驚きである(県庁所在地に対して失礼)。

 

降りて次は高知城の北にある寺田寅彦記念館へと向かった。
高知城歴史博物館や県立文学館など気になる施設はあったものの、旅行前に「天災は忘れた頃にやってくる」という言葉に出会い、その言葉を世に残した寺田寅彦の旧宅が高知にあると知り行くことにした。

 

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太平洋戦争の空襲で燃えたが、その後再建された建物である。そして、図面が全て残されていた為に作られた当時の形が今も残っているとのことだ。
この記念館の中には寺田寅彦が残した多数の本やオルガンや銅像や写真やらなんやら色々残されていた。県立文学館の方にも寺田寅彦記念室があり、そちらの方にも多くの物品が保存されているとのことである。
寺田寅彦については最近知ったばかりなので「天災に対して知見のあった人物である」という知識しか無かったが、物理学者として多くの論文を残す他文学の才能もあり随筆を多数残している人物であることを管理人さんから教えて貰った。

ところでこの寺田寅彦記念館は高知県高知県教育委員会かの手によって保存されている施設であると思われる。高知市には県立文学館に県立高知城歴史博物館、県立公文書館文化施設が非常に充実しているとのこと。教育にカネが出ている土地は非常に良い都市だ、隠居する時には高知に住みたいものである(言うだけ言っておく)。

 

記念館を出た時点で午前11時半頃であった。そろそろ昼を考えた行動を始めなくてはいけない。
近くにあった龍馬生誕の記念碑を回収してはりまや橋へ向かった。

 

はりまや橋に向かった理由、それは繫華街に行くついでに例の超有名観光スポットを回収するためである。
それは……

 

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しょっっっっっっっぼ

 

高知には「ひろめ市場」と言う飲食店が集まった施設があるのでそこでの昼を目指して西に移動した。

 

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地方都市の繫華街と言えばアーケード街である。ここ高知にも物凄く立派なアーケード街が3-4区画に渡って設置されていた。名前は「帯屋町(おびやちょう)商店街」。
このアーケードの西の突き当りに「ひろめ市場」がある。

 

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この建物、観光客向けの飲食店が集った施設かと思っていたが、実際は「地元民が愛用する居酒屋兼観光客が使える飲食店街」というものであった。1月4日だというのに地元客で満杯である。
因みに座席は数が少ない上に各店舗共用なので席の確保は厳しい戦いとなる。ワイはソロなのにも関わらず10分ぐらいウロウロした。

 

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食したのはもちろん「かつおのたたき」

 

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まさかの店内で藁を使って直火焼きという最強スタイル。見た目だけでなく味も最の高で優勝なので高知に来たら是非とも食すべきである。

 

昼を食し終わって午後12時半過ぎ、ここから桂浜へと向かう。
MY游バス1日券の特典である「高知駅はりまや橋~桂浜の路線バス片道に乗れる」特典を使ってバスに乗る。
このバス、桂浜まで行くのは1時間に1本程度しか無いが、その手前の車庫まで行くバスは銀座線以上の間隔で無限に来る。路面電車と並行しているというのにこの本数…地方は恐ろしい……

 

桂浜まではだいたい40分程度、地方都市の路線バスらしい途中から1.5車線位の道を進んでいくスタイル。海が見えて山を登って降りたら桂浜に到着する。

 

桂浜のバス停前には「昭和に作られたであろう有名観光地には必ずある1階が土産店、2階が団体向け飲食スペースの建物」が広がっていた。この手の建物、有名観光地には必ずと言っていいほどほぼ同じような形態で存在するが、どっかの建設会社がある時期に大量に作りまくってたとかなんだろうか。

 

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きれいな砂浜である。右下に見えるのはTwitterでちょっと有名な有名な桂浜水族館である。

 

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脇に坂本龍馬像がある。

 

桂浜の見どころはあとは水族館と龍馬記念館だが、水族館は1.3Kぐらいなのでスルーして記念館へと向かった。
龍馬記念館へはちょっとした山道を通ると行ける。

 

龍馬記念館の中は大して面白いものはないが、脇には戦国時代に長宗我部氏が居城とした浦戸城の本丸跡がある。龍馬記念館と隣にある立派な建物(潰れた国民宿舎)は二の丸等の建物があったらしい。
が、城壁跡が僅かに残されているだけでその跡は殆ど見えなかった。本丸跡の小高い山も上に神社があるだけである。(ので映えカットもなく写真も撮るのを忘れた)

 

桂浜のバス停に戻り、ここから「MY游バス」を使う。このバスはJR高知駅からはりまや橋、五台山を経由して桂浜までを結ぶバスである。五台山を通る一般路線バスは存在しないため、五台山に公共交通機関で行きたい場合はこのバスを使わざるを得ない。逆を言うと五台山に行かないのであればこのバスを使う理由はないという代物である。
これだけならばまあいいが、このバスには「MY游バス1日券」が無いと乗れないという困った点もある。
これが、最初に「MY游バス1日券は五台山に行かないのであれば使う必要が無い」という言葉の意味である。

 

こんなこともあって、このバスは誰一人乗っていない。しかもボロいバスを充当させている。大丈夫なのかこのバスと券は……

 

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このガラガラバスで五台山へ向かう。行く理由はただ1つ、高知の街を見渡せる展望台に向かうためだ。

五台山の頂上に登る道は片側通行のため、バスはかなり遠回りしてから山に登っていく。ところでこのバスめちゃくちゃに飛ばしていて前を走る軽を追い回した挙句途中で待避所に追いやってたが……

 

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大都会高知の光景である。正直高知にこんなにも高層建築物があるとは思ってもいなかったのでたまげたなという感じである。
やはりこう見ると言葉通り山に囲まれた場所に街ができた地であることが良く分かる。

本当ならば日没まで粘って夜景を見ておきたかったが、MY游バスは朝9時ぐらいから夕方6時ぐらいまでしか運行しないというカスダイヤなので諦めるしかない。とさでん交通はマジでこのバスどうにかしてくれ。

 

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ライオン宰相 濱口雄幸銅像


何故かあった。高知市はやけ銅像があるような気がするが気のせいか?

 

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こういう手前と遠くの距離がいい感じになってるのよくない?

最終のMY游バスに乗りはりまや橋まで向かう。今度はおばちゃん2名の先客があった。使う人おるんかい

 

日が暮れたし歩き回って疲労困憊であるので到着したら即ビジホに入り行動終了である。
因みに高知市内には温泉が1カ所しか存在しない。その温泉もお高い旅館が頑張って地下掘ったら出てきた温泉という代物なので金なしおたくには厳しいものである。
なお日帰り入浴は16時までである、夜までやってくれ……

 

夜は再度ひろめ市場へ向かってみたが、大混雑したクソデカ居酒屋と化していたので即撤退した。あの場所は完全に地元民の場所である。
すぐ近くで昼行った店の別の店舗を見つけたのでそこで食した。間違いない店を何度も利用するのは堅実なムーブ、見知らぬ場所ではこれが一番である。(ほぼ同じものを食べたので写真はなし)

 

1日目おわり